胃カメラとは
当クリニックでは、食道、胃、十二指腸の異常の有無を確認する検査として、胃カメラ（内視鏡）を用いています。これは超小型CCDカメラが内蔵された電子内視鏡のことで、正式には上部消化管内視鏡と呼ばれています。
なお、当クリニックで使用する上部消化管内視鏡は、NBI（狭帯域光観察）システムを採用した検査機器になります。これは、食道や胃の内腔に向けて特殊な光を当てることにより、粘膜表面の微細な構造や、粘膜表面近くを走行する微細血管を観察することができるので、見つけることが困難とされる腫瘍なども発見し易いシステムとして知られています。
また、内視鏡は食道や胃の内腔を観察するだけでなく、悪性が疑われる病変組織の一部を1mm程度の大きさで採取し、顕微鏡で細胞の異常を調べる検査（生検）が可能です。
胃カメラによる検査が勧められる方
- のどや胸につかえ感・違和感がある
- 胸焼け、胃の不快感、上腹部が痛む
- 吐き気、嘔吐、貧血
- 急な体重の減少
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍を患ったことがある
- バリウムによる胃の検診で異常を指摘された
- 食道がん、胃がんを治療したことがある など
胃カメラで早期発見が可能な病気
- 逆流性食道炎
- 食道カンジダ
- 食道ポリープ
- 食道がん
- 胃炎（急性・慢性）
- 胃潰瘍
- 胃ポリープ
- 胃がん
- 十二指腸炎
- 十二指腸ポリープ
- 十二指腸潰瘍
- 十二指腸がん
- ピロリ菌感染症 など
経鼻・経口ともに対応
上部消化管内視鏡（胃カメラ）は、鼻から内視鏡を挿入する方法（経鼻内視鏡）と口から挿入する方法（経口内視鏡）の2つの方法がありますが、当クリニックではどちらにも対応しておりますので、お好きな方をお選びいただけます。
経鼻内視鏡
経鼻内視鏡とは
経鼻内視鏡は、鼻の穴に入り易い直径5～6 mm程の細いスコープを使用します。利点として、口から挿入する場合とは異なり、スコープが舌の根元に触れずに済むので、嘔吐反射（えずくこと）が生じる可能性は少ないと言われています。検査中の苦痛が少なく済むことが多いので、鎮静剤の必要性は少なくなると言えます。また、検査時に会話ができますので、その場ですぐに症状や思い出したことをお話しすることができます。
この他、径が細いことによって画質を心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、最近の経鼻内視鏡は画質が向上し、経口内視鏡と比較しても遜色ないレベルまで上がってきています。苦しい思いをできるだけ避けたい方にお勧めですが、人によっては経鼻内視鏡検査が行えないこともあります(※1)。その場合は、経口内視鏡による検査をお勧めしております。（※1： 鼻腔が狭い、抗凝固剤を服用中、過去に経鼻挿入で痛かったか、出血したことがある等。）
経口内視鏡
経口内視鏡とは
経口内視鏡は、内視鏡を口から挿入するタイプなので、検査中はスコープが舌の根元に触れ、嘔吐反射（えずくこと）が生じやすいと言われています。当クリニックでは、経口内視鏡も経鼻内視鏡と同じ5～6 mm径のスコープを用い、苦痛をできるだけ和らげる工夫をしております。また、カメラの恐怖感や苦痛を感じないで済むよう静脈麻酔下（ウトウトした状態）での検査も行っていますので、条件はありますが、ご希望の方はお気軽にご相談ください。
いずれにしても、胃カメラは誰もがつらい検査かと思われますので、検査前は話しかけをしたり、検査中は背中をさすったり、検査は注意深く丁寧、かつ、迅速に施行し、正確に診断するよう心がけておりますので、安心してお越しください。
また、経鼻内視鏡を希望される方の中で、もともと鼻腔が狭い、鼻の違和感が苦手、鼻に病気（鼻中隔彎曲症、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎 など）があるという方は経口内視鏡による検査をお勧めしております。
検査決定後、詳細を説明いたします
当クリニックでは、定期的な健康診査や患者さまの訴えや症状などから検査が必要と医師が判断した場合に胃カメラ（上部消化管内視鏡）を行います。
検査を施行することが決定したら、まず、日時を予約し、さらに医師から、検査を受ける前、検査時、検査終了後の注意点なども丁寧に説明します。その際に常用薬があるという方は、お申し出ください。また不安なことやご質問などもその際にお受けいたします。気になることは遠慮なくご相談ください。
なお、静脈麻酔を受けられる場合、検査後も判断力が低下している可能性が高いです。そのため、検査当日はご本人（検査を受ける方）の運転による、車、バイク、自転車での来院は禁止になりますのでご注意願います。
